【編み出せ】効率よく暗記するには!? |認知心理学
記憶する上で、前回は、文字の色や壁紙の色など
勉強をする上で、「環境」に着目した記事を書きました。
今回はどのようにしたら、物の名称や単語を覚えられるのか
知識としてっ定着することができるのかを認知心理学の視点から見ていきます。
1.知識はどのように生まれるのか
知識を得た状態とは、人はワーキングメモリ内の短期間しか持続しない記憶が、長期にわたって忘れることのない持続的な記憶として定着することです。
そのことで、「記憶」から「知識」になる状態になります。
ワーキングメモリとは動作を行うために一時的に記憶をためる倉庫のようなものです。
(https://cog-evo.jp/column/human-error/ コグエポから画像引用)
人は外界から情報を受け取り瞬時に記憶し出力して、勉強をする、仕事をするなどの運動機関へと出力されています。
「記憶」が「知識」となるときは、作業記憶と呼ばれるワーキングメモリの短期間しか持続しない記憶が、何度も何度も心の中や声に出して繰り返し覚えようと(リハーサル)することで、記憶が長期的に持続するようになります。
それにより、単なる「記憶する」から「知識にする」まで定着することができるのです。
リハーサルを繰り返し行うことで記憶する際の成績が上がるというデータも存在し
リハーサルを繰り返すことで記憶を定着させることができると証明されています。
2.一時的な知識(暗記)
知識とは、記憶が何度もリハーサルされることで長期的な記憶の持続ができるようになり
知識となるということを述べました。
それを考えると、「暗記」など、単語を一時的に覚えることは、
何度も繰り返され記憶から知識となっているものの、知識となるための
記憶が持続する時間が短いので一時的な知識と言えると思います。
暗記のような一時的な知であれば、リハーサルを何度も行うことで一時的に知識として
持つことができます。
ですので、何か一時的に覚えたいことがあるとき、一日忘れてはいけないことがあるとき
は、声に出して何回も言って覚えていく、心の中で何度も唱えることでリハーサルされるので
ちょっとした覚えることがある時には有効です。
しかし、英単語を覚えるなど暗記したい事柄がいくつもあった場合、知識にするまで難易度が上がります。
このようなときは、精緻化させるのが有効です。
例えば、英単語であれば覚えたい英単語と関係する、意味づけできる事柄を用意して覚えることです。「意味づけする」ということがキーになります。
例えば、『「DOG」=「犬」』と覚えたいのであれば、
『「DOG」ー「犬」ー「うちのペット」』
と言った具合に自分なりに関係する他の情報と結び付ける(精緻化)が行われることで暗記しやすくなります。
意味づけを行った対象の人と行ってない人で記憶のテスト行ったとき意味づけを行った人の方が得点が高くなっているデータからもわかります。
より暗記しやすくするためには、
入ってくる情報を受動的にリハーサルするのではなく、積極的に情報を自分なりに意味的に、内容的に精緻化(意味づけ)する意識が大事といえます。
単語を覚えたり、仕事を覚えたりするとき
「暗記」が必要となる時に、覚える単語をそのまま受動的に繰り返しリハーサルするのではなく、積極的に覚えようという意識や行動が結果に繋がってくることがわかりますね。