【強みを知れる!?】自分が強い知能を知って自分の強みを知ろう。ー多重知能理論ー|教育心理学
みなさん、自分の得意なこと、苦手なことってあると思います。
何事も何か一つのことを「できるようになる」ために、どうしても苦手だなぁと思うことや、逆にこれは得意だなぁと思うこともあると思います。
苦手なことに対して壁にぶつかると、こんなに頑張ってるのに「なんで自分はできないんだろう。」って思ったことってありませんか?
もしかしたら、自分の「学び方」と今やっている学び方が合っていないのかもしれません。
今日は、「学び方」についての心理学です。
「教育心理学」の「多重知能理論(MI)」を知ることで、自分の得意なこととそれを活かした学び方を知ることができます。
今回は、多重知能理論とは何かということを書いていきたいと思います。
自分の強みになる知能は何か知ることで、
自分では考えられなかった「自分の強み」を知ることができるヒントになるかもしれません。
1.多重知能理論とは
アメリカのHoward Gardnerによって提唱されたのが多重知能理論です。
Multiple Intelligence理論を略して、MI理論ともよばれます。
一般的に知能を測るといったときに、一般的に「IQ(知能指数)」を思い浮かべるかと思います。
しかし、多重知能理論の場合はIQとは違い、知能は単一ではなく、「複数」である。人間は誰しも複数の知能を持っている(8つ)。人によってある知能が高かったり、低かったりする。という考え方です。
人によって、得意、不得意があると思います。
多重知能理論では、例えば、数学が苦手だから知的な課題は解けない。と思っているとします。従来では、一方の側面からでしか測らないため、それをヒントにして支援策などを考えていましたが、そうではなく、
複数の側面を見るのが多重知能理論です。
この場合では、数学的な知能は低いかもしれないけど、他の知能はどうだろうか。と考え、得意な知能を元に支援策を考えていきます。
2.多重知能理論による8つの知能
多重知能理論では、人間には8つの知能が備わっていると考えられています。
今回はそれぞれについてどんなものか触れていきたいと思います。
① 論理・数学的知能
数学的な問題解決、抽象的な議論、仮説検証や因果関係の発見などが得意な知能です。
・数学が得意
・原因、結果、影響の関連を理解する、パターンや因果関係を明確にする
・根拠や科学的説明を考察する
・問題解決が好き
・実験、クイズが強い
・着ろ整然としたものを好む…等
このような人は、論理・数学的知能が高い人であり、
エンジニア、学者、医者、経理、弁護士、ジャーナリストなどに生かせる職業として
あげられています。
この知能を伸ばすには、数字の問題に挑むことで伸びるといわれています。
② 言語的知能
言語を操ることに関する知能です。
議論や文章の生成、外国語の習得などで力を発揮します。
・読書、書物、会話の処理能力が高い
・読書や執筆が好き
・レトリック的なものが得意
・記憶力がいいなど
・人と会話し内容の意味を理解するのが得意
作家、記者、翻訳者、人事事務、マネージャーなどの職業に生かせるといわれています。
この知能を伸ばすには、本を読んで自分の意見を言語化するとこの知能を伸ばす練習になります。
③ 運動感覚的知能
身体の操作、身体での表現が得意な知能です。
・運動が得意
・身体で表現したがる
・手先が器用
適正としては、スポーツ選手や自衛官などの身体を使う仕事、ダンサーや俳優などの身体で表現する仕事、職人などの手先が器用なものに生かせます。
この知能を伸ばすためには体を動かすことが一番重要です。
④ 音楽的知能
音やリズム、音調、音楽などの概念を理解し表現できる対する能力にあたります。
・歌うのが好き
・リズム感がある
・絶対音感がある
・耳に入る音をしょ処理しやすい
・音のパターンを認識する
音楽の先生、声楽、音響スタッフ、落語家、エステティシャンなどの職業いかせます。
この知能を伸ばすには、通勤中に音楽をきく、楽器を演奏するなどが効果的と言われています。
⑤ 空間的知能
大きさや距離の測定などの空間把握、視覚を認識し処理できる能力です。
・絵や図を描くのが上手い
・距離感の把握が上手い
・イメージ力が強い
・物事を視覚的に理解、創造、表現できる
デザイナー、クリエイター、外科医、パイロットなどにも向いているようです。
この知能をのばすには、平面を立体にする作業や絵を学ぶ、ルービックキューブをする
などで伸ばすことができます。
⑥ 対人的知能
コミュニケーションに関する知能です。
他人の気持ちや感情を読み取り、それに合わせた対応をとることができる知能です。
・会話が上手い
・誰とでも友だちになる
・他人の考えを解釈するのがうまい
・人と周囲の人の環境の関連を理解するのにたけている
指導者や政治家、カウンセラーや秘書など、コミュニケーションが重要となるポジションすべてに向いています。
この知能をのばすためには、人とかかわる活動に参加し、自分の行動に着目するといいといわれています。具体的には人と食事に行く、人と話題を共有するなどです。
この力が優れている人は聞き上手と言われる人が多いです。
⑦ 博物学的知能
自然環境をはじめとする、多様な物事を分類し、関連付ける能力を担当する知能です。
イメージで言うと「図鑑」を作るようなイメージです。
・動植物が好き
・観察や分類(整理)が好き
・図鑑が好き
・自然物の認識、理解にたけている
植物学者、考古学者、学者、獣医、自然関係の職業などに向いているようです。
この知能を伸ばすには、辞書を引いたり、図鑑を読んだり、他人との情報交換をする機会を増やすことで伸ばすことができます。
⑧ 内省的知能
自分自身の分析・理解、それに伴う正確な判断に関する知能です。
「メタ認知」の能力です。
・自分について考えることが多い
・独自の世界観を持っている
・自分の目的を知る
・自己の認識を持っている
心理学者やクリエイター、画家、アイドル、経営者などに生かせます。
この知能を伸ばすには自己分析を重ねることが知能を伸ばすことにつながります。
以上、8つの知能が多重知能理論で提唱されている知能です。
自分が強い知能を知ることで自己理解にもつながります。
また、自分が弱いなと思った知能があったとしても、伸ばしたいと思ったら強い知能をつかって伸ばそうとすることができるのが多重知能理論の考え方です。
あくまで、各知能の中で上げた職業や学び方も一例にすぎません。
以下リンクから、自分の知能個性について知ることもできるので気になる人は試してみるのも良いかもしれません。
今回の記事で少しでも、自分が知らない自分の強みになりえるかもしれないことが発見できたら嬉しいです。