【基礎理論】人の発達とライフステージにおける課題|発達心理学
発達心理学という言葉はきいたことがあるでしょうか?
あまりなじみのない言葉だと思います。
簡単に言うと「人を理解する」学問です。
人はどのように発達していくのでしょう。
各段階でぶつかってくる「壁」があります。
課題をクリアしていくことによって人格が健全に形成していったり
社会に健全に適応していくことができます。
「自分らしさ」というのも社会や文化的圧力、個人の価値観で
確立していくものと考えると、発達を理解し支援できるようにすることで
支援できるものがあるかもしれません。
そんな発達心理学について今回はみていきましょう。
1.発達とは
発達とは、心理学上では個体が環境に働きかけ、自らを変革していく過程を
いいます。
また、発達心理学的に基づくとは、①「人を理解するための学問」という面と
②「受精から死に至るまでの生涯発達」という面があります。
今回参考にしている本ではなかでも「ライフステージ」という考え方を
とりいれています。
似た言葉でライフサイクルという言葉がありますが、意味は違います。
◎ライフサイクル・・・「人がどのようにして発達していくか」
◎ライフステージ・・・「発達段階に生活を加えた総合的な視点から人生の各段階を見ていく」
という点で、ライフステージは社会や環境、生活の場面からどのような影響をうけているかも考えるためです。
そのため、発達心理学的にみることができると、
ライフステージに合わせた人の課題や困難なことを支援できるようになります。
2.発達課題と種類
発達課題とは人格形成、社会的適応をするためにそれぞれの発達時期において達成すべき課題のことを言います。
発達課題は、ハヴィガーストとエリクソンの発達課題が知られています
この2つの違いと課題について説明します。
◎ハヴィガースト発達課題
発達課題というものを積極的に導入したのはハヴィガーストです。
ハヴィガーストは社会において健全な成長を成し遂げるための努力目標と位置付けています。
幸福で成功した人間になるために達成されなければならないと述べています。
『社会適応』というところを重視しているのがポイントです。
◎エリクソン発達課題
各発達段階において人間は社会によって発達課題の習得を求められ、その課題に失敗すると危機をもたらすという考え方がエリクソンです。
8段階に区分し、対立する危機の克服を発達課題としています。
このようにエリクソンは「パーソナリティの発達」を重視しています。
個人の内面の成長発達をみているといえます。
エリクソンとハヴィガースとの発達課題の違いは「どこを重視しているか」が異なるポイントです。
今回は、発達心理学の基礎理論を簡単にまとめてみました。
人を理解することで課題を把握でき、どうしたら乗り越えられるように支援を考えるかということをできるようになる一歩がひらけそうですね。